来る2月23日(土)より、映画・KAMATAKIが、東京新宿、バルト9に於きまして、日本で初めて劇場公開されることとなりました。およそ1ヶ月間、バルト9での単館上映後、全国で順次公開される予定です。
「日本の伝統工芸最高峰の美しさを映像化〜信楽の壮大な自然を舞台に陶芸家の魂、情熱があふれだす」(バルト9より)
この映画については、過去のこのブログをご覧いただいても分かるとおり、監督のこの映画に対する情熱は、並々ならぬものがありました。その甲斐あって、第29回モントリオール世界映画祭では、史上初の5冠を達成しました。 1)最優秀監督賞。 2)国際批評家連盟賞。 3)観客大賞 4)エキュメニック賞。 5)エアカナダ賞。 また、第56回ベルリン国際映画祭のキンダー部門において審査員特別賞を受賞しています。
その主な舞台となったのが、爺っつぁんの窯場、スタジオ、展示室等々である。そしてもちろん、窯焚きの場面も。 この映画で使われている作品は全て爺っつぁんの作品だ。ただこの左の写真で、琢磨こと藤竜也氏の使っている藤取手付土瓶(窯変)だけは、爺っつぁんの娘婿、清岡幸道の作品だ。この場面は、何かを学ぼうとする者は、心を空にしなければ何も学べない、と言うことを、琢磨が外国から来た陶工に諭している。
このタイトルのように、自暴自棄と生きる価値を見失っていたカナダの青年KENが、窯焚きを通じて、生気を取り戻し自分を取り戻していく。その意味でも、窯焚きの場面が、この映画の真価を発揮する場面でもある。だから、監督、クロード・ガにオン氏は、撮影の2年前より、爺っつぁんのもとに通い、3度の窯焚きの体験をしている。その体験がなければ、この映画は出来なかった、と言っても過言ではない。だから、プロの陶芸家が見ても、長期間(10日)の穴窯焼成法の参考になるものと信じている。
この映画が完成したのは、2005年で、すでにカナダ、アメリカにおいては一般公開されています。しかし日本においては3年の月日を要しました。そのわけを週刊新潮1月31日号で業界関係者の言葉として次のように述べています。 「公開作品は年々増え、昨年は洋画、邦画ともそれぞれ400本以上。スクリーンは全国に3000しかありませんから、大作でない限りスクリーン確保も難しい。特に芸術性の高い作品は厳しい」、と。 この映画・KAMATAKI(窯焚)で表現されている、日本の伝統工芸の素晴らしさと、日本人が本来持っている文化や思想を、見出していただければ幸せです。
なお、ここに掲載した写真は、KAMATAKIのスチールカメラマン、阿頼耶文空さんの写真を拝借しました。お礼申し上げます。
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